奈良新聞掲載記事集

令和6年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

令和5年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

令和4年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

お茶を使った料理

 お茶を使った料理の歴史は古く、江戸時代初期の料理書「料理物語」には「ならちゃ(奈良茶)」、江戸時代後期の「豆腐百珍」には「茶豆乳(茶とうふ)」というものが記されています。「料理物語」「豆腐百珍」ともに江戸時代の料理レシピ集です。この「ならちゃ(奈良茶)」は茶の汁で米、豆などを煮たもので茶飯のようなもの、「茶とうふ」はお茶の入った緑色の豆腐を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、茶の煎汁で豆腐を煮たもののようです。他にも生の茶葉や粉末茶を使ったものもあり、お茶は古くから料理に利用されていました。
 現在はお茶を使った料理として、茶葉や茶殻を使った新芽の天ぷら、佃煮や白和え、ふりかけなどが、また、粉末茶(煎茶を粉にしたもの)や抹茶を使った料理では、ケーキ、パン、茶そばなどがよく知られています。特に、抹茶を使ったお菓子類は、売り場の一角に鮮やかな緑色のコーナーができるほど多くの種類を見かけるようになりました。料理レシピサイトでも多くのお茶を使った料理が紹介されています。その中で、ペットボトル茶やティーバッグを使った料理というものを見かけました。茶の飲用形態が急須からティーバッグ、ペットボトル茶へと変化してきていますので、そのような使い方も新しい手軽な利用法かもしれません。
 ペットボトル茶を使った料理として、煮魚、茶で炊くご飯や鍋料理のだしとしての利用法などが紹介されています。以前から、魚の緑茶煮や番茶煮、緑茶鍋などはありましたのでその応用です。魚を茶で煮ることにより、魚の臭いの成分が茶に含まれるカテキン類により軽減されたり、鍋料理のだしに茶を使うことにより、さっぱりした味わいや茶の風味を楽しめると言われています。中でも、ペットボトル茶と無洗米をポリ袋で炊くご飯については、災害食としても紹介されており、知っていると役立つかもしれません。

【豆知識】

茶飯の作り方
材料(4人分) 米2合、煎茶の茶葉5g(大さじ2杯)、湯500ml、塩小さじ2分の1、みりん大さじ2、酒大さじ2
1 茶葉5gを市販のお茶パックに入れ、湯500mlで3分ほど置いて煎茶汁を抽出します(お茶が抽出しにくい場合は時間を長めに)。
2 お米を研いで炊飯器にいれます。
3 2にその他の材料をいれて、煎茶汁を普通に炊く目盛りまで注ぎ入れ炊飯します。
4 炊き上がったら出来上がりです。器に盛り付けます。
 今回は、煎茶の茶葉を使用しましたが、ペットボトルの緑茶やほうじ茶でも作ることができます。
 煎茶汁とペットボトル茶両方の茶飯を作って試食してみました。煎茶汁利用のものは少し濃い目に抽出したのでお茶の味が濃く、ペットボトル茶利用のものはそれよりも渋みが少なく感じましたが、どちらもお茶の香りのする美味しい茶飯でした。(写真:茶飯を作ってみました)

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令和3年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

令和2年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

平成31年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

平成30年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」



奈良新聞で第2日曜日に連載中の「農を楽しむ」に掲載されたものです。
(平成20年まで「みどりのミニ百科」)
※過去に掲載されたトピックスは時間が経過し、現下と異なる点もございますのでご了承下さい。